おしるこ科学研究所

人類が生み出した最古の魅惑の飲み物「おしるこ」についての研究に至るまでの壮絶な過程を綴るような超スペクタクル巨編ブログ

暗闇の遂行者

先日の、真夜中のドライブ中の出来事でございます。

 

それまでの長時間運転で疲れが出始めていたワタシは、ちょうど付近にあった『道の駅』で休憩する事にしました。

 

まったり休憩したワタシは、改めて出発する前にトイレを済ませておこうと、その『道の駅』にある公衆トイレを利用する事に。

 

トイレ内に入ると、センサー式の照明がワタシに反応して、それまで暗かったトイレ内を明るく照らしてくれました。

 

そして誰もいないので当たり前ですが、ガラ空きで選び放題だった個室のひとつに入り、用を足す事にしました。

 

しかし、しばらく微動だにせずに用を足していたら、突然、灯りが消えて真っ暗に。

 

何も見えない。

 

センサー式の照明のタイマーが切れて、自動で消灯してしまったみたいだ。

 

しかし、慌てない慌てない。

 

もはやプロのトイラー(トイレする人)であるワタシは、無意識に上半身を動かした。

 

多くの場合、照明が自動で消灯してしまっても、改めて自身が動く事でセンサーが反応し、再び照明が点灯する事を経験上知っていたからである。

 

しかし、照明は点かなかった。

 

センサーの反応が鈍いようだ。

 

慌てない慌てない。

 

ワタシは、右手を上に伸ばしてグルグルと回し始めた。

 

センサーに反応しやすくするために、である。

 

しかし、やはり照明は点かない。

 

 

慌てない慌てない。

 

 

一般人ならば、この時点で暗闇の恐怖に耐え切れず、絶叫や失禁などのパニック状態に陥り、最悪の場合、心臓麻痺や失神、脱糞の症状を呈していても何らおかしくないのだが、あいにくワタシはプロのトイラー(トイレする人)である。

 

ちなみに、これらは全てトイレでの出来事なので、たとえ失禁や脱糞してしまっても何ら問題無いという事は言うまでもない。

 

 

常に冷静なワタシは、次に、

 

 

両手を上に伸ばしてグルグルグルグルと大きく回し始めた。

 

 

真っ暗闇のトイレの個室で、大柄な男が両手を上げて無表情で大きく手を振り続ける様は、客観的に見るとなかなか滑稽だと思うが、

 

これでセンサーが反応して照明が点き、この暗闇から解放されるのなら、安いもんである。

 

更にワタシは、よせばいいのにセンサーの感度を上げるため、エグザイルの動き(上半身で円を描く動き)も追加した。

 

 

客観的に見るとこうである。

 

 

真っ暗闇のトイレの個室で、

 

大柄な男が両手を上げて、

 

エグザイルの動き(上半身で円を描く)をしながら、

 

上げた両手を大きく振り続ける

 

しかも、

 

 

終始無表情で、である。

 

 

 

しかし、残酷なことに、

 

 

 

 

照明は点かなかった。

 

 

 

恐らく、センサーが個室には無く出入口付近にしか設置されていないのだろう。

 

 

なんてこった。

 

 

ワタシは、あまりの過酷な現実に愕然とした。

 

 

と、いう事は、

 

 

 

これまでのワタシの行為は全てムダだった事になるではないか。

 

 

せっかくエグザイルまでやったのに。

 

 

まあそんなことはどうでもいいので、ワタシは気にせず暗闇の中で『仕事』を遂行し続けた。

 

 

数分後、外の方から足音が聞こえて来た。

 

 

予想どおり、その足音はトイレに近づいて来て、最も足音が近づいた時、それまで暗闇だったトイレがパッと明るくなった。

 

足音の主がトイレに入ってきてくれたおかげで、センサーが反応して照明が点いたのである。

 

久しぶりに味わう文明の灯りのありがたさは、もはや言葉では表せない。

 

と思ったが、実際は『明るくて嬉しい』という、たったの7文字で表せてしまってなんだか申し訳ない。

 

せっかく明るくなったので個室を出る事にしたワタシは、自分以外誰もいないと思っているハズの足音の主を驚かせないように、静かにウォッシュレットのスイッチを入れた。

 

 

ピピッ

 

 

その瞬間、

 

 

ビビビーッ

 

 

と個室に響き渡る水の音。

 

 

そして、

 

 

ガラガラガラガラ

 

 

という、ペーパーを巻き取る音をさせ、トドメにワタシは、

 

 

 

ドジャー

 

 

 

という、水洗トイレ特有の音を放ちながら思い出?の個室を脱出した。

 

 そして、個室から出たワタシは、洗面所あたりでこちらを見て立ち尽くしていた男性を確認した。

 

真っ暗闇で誰もいないと思っていた個室から大きな音と共に無表情で突然現れたワタシに驚き、

 

大きく目を見開き口を開けて茫然とした表情でワタシを見つめ立ち尽くしていた足音の主の年配の男性に、ワタシは目を合わせずに近づいた。

 

そして、その反応を楽しむように、男性の隣で終始無言無表情で手を洗い、ようやくトイレをあとにしたのであった。

 

 

 

もし今後、

 

 

 

『道の駅○○のトイレにお化けが出た』

 

 

 

という噂が流れたら、どうしよう。

 

 

 

 

 

 

 

楽しみで仕方がないです。

 

 

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